バーバーショップ音楽とは、バーバーショップ復活期(1930年代以降)に確立した、四声が主にホモフォニー的に進行するア・カペラの無伴奏同声合唱の形態の一つ。各声部にはそれぞれ役割があり、通常、リードが主旋律を歌い、テナーが主旋律より高い音で、ベースが最低音でハーモニーを担当し、バリトンは和音を完成させる。主旋律は不自然な声部連結を回避したり装飾音を付けたりするときを除きテナーやバリトンに歌われることは少ない。バーバーショップの1つの特徴は非和声音によりコードが変化する「スネーク」や「スワイプ」と呼ばれる進行を使うことである[1]。四声より少ないパートで歌われる箇所がある曲もある。
バーバーショップ音楽には各声部1人ずつのバーバーショップカルテットと合唱に近いバーバーショップコーラスの2つの演奏形態がある。
Barbershop Harmony Society (BHS) によると、バーバーショップ音楽はわかりやすい歌詞と歌いやすいメロディを持ち、調性が明確で、メジャーコード、マイナーコード、バーバーショップの(属および副属)七の和音を暗示し、五度圏を中心としたコード進行をするという特徴がある[2]。バラードなどゆったりとした曲の場合、テンポを一定にすることはしばしば避けられ、ルバートして演奏されることがよくある。
ベース以外の声部はクラシック音楽の声部と対応しない。バーバーショップのテナーはカウンターテナーに、バリトンはヘルデンテノールまたはリリコバリトンの声域とテナーのテッシトゥーラに、リードは一般的にテナーと対応する。バーバーショップは男声と女声の両方で演奏されるが、声部の名称はどちらであっても同じである。
Wikipediaより引用